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縁起 その1

仏教と密教

先週のことでございますが、
お世話になっているツジさんが、

数珠が切れちゃったのよ、
縁起が悪いのかしら、

なんておっしゃるんですな。

そんなことはありません。
拝んでいる人の数珠は切れますが、
拝まない人の数珠は切れない。
数珠が切れると言うのは、
功徳を摘んでいる証拠でございます。

下駄もおんなじですな。
せっせと歩いて健康な人の鼻緒は切れますが、
歩かない人の鼻緒は切れない。
鼻緒が切れるのは、
足を動かして働いている証拠でございます。

だいたい縁起が悪い、
という言葉自体がおかしいんですな。
縁起というのは因果の法則と同じこと。
縁によって生じたもの。
この世のあらゆるものの真実ですな。

縁によって起こる。
全てのものには原因がある、
その縁で何事も起こるんでございます。

病気にも不幸にも原因があるんですよ。
あなた自身の中に。
当たり前ですよね。
健康な人は健康的な暮らしをしているからで、
夜更かし偏食不自然な生活で健康になるわけがない。

充分な練習をしないから試合に負けるのであってね、
審判や観客のせいで負けた、
なんて言っても誰にも相手にされやしませんよ。

全てね、縁起が働いているんです。
縁起が悪い、
なんていうことは世の中には無いんですな。

今日、私はね、
番茶を飲もうと思って淹れたら、茶柱が立ったんですよ。

それにね、
何だか寒くなったもんで、
あわてて冬ものの服を引っ張り出したんですがね、
そのポケットから北里先生の千円札が出てきてね、

こりゃ縁起がいいもんだ、
なんてね。

悪いもんは無くても、
いいもんはあったほうがいいじゃあございませんか、
ねえ。

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