大空位に遊歩して
仏教と密教
理趣経散策
『理趣経』にはいくつかの種類がありますが、真言宗で常用しているのは、不空三蔵訳の『大楽金剛不空真実三摩耶経 般若波羅蜜多理趣品』金剛頂経十八会中第六会の部分訳。 曼荼羅諸尊の悟りの境界が説かれています。宇宙の真理を見るものと、見られる宇...
しあわせのイメージ
世界の全ては仏(悟り)の現れで、世界のすべての音は仏の説法(サイン)、という立場なら、そこから生じた心は仏の心。誰の心も仏の心。 イメージしましょう。思うもの、考えるものは、すべて心の中にあります。心に中に無いものは思考できません。ですから...
空・無分別
『十住心論』に、「もしよく明かに密号名字を察し、 深く荘厳秘蔵を開くときは、 すなわち地獄と天堂、仏性と闡提、煩悩と菩提、生死と涅槃、 辺邪と中正、空と有、偏と円、二乗と一乗、 みなこれ自心仏の名字なり。いづれをか捨ていづれをか取らん」とあ...
いのちのあらわれ 2
『理趣経』には曼荼羅の意味で三昧耶(三摩耶)という言葉が使われます。さとりの世界、ということ。その他、誓いに住する、という意味で、三昧耶(三摩耶)心という言葉が説かれます。 勉強と瞑想修行によって、よくよく自心を観察し、開発し、如来の覚りの...
いのちのあらわれ 1
密教で重要な言葉のひとつが三昧耶さんまや(samaya) 梵和辞典でsamayaを引くと、一緒にくること会合の場所指定された時間、機会、好機、情況、一般的なならわしなど。ベーダや古い梵語では一致、同意、契約、取り決め、約束 密教辞典で三昧耶...
みな同じ性質を持っている
心を観察すると、そのようなことがわかります。 万物の本体は地水火風空識の六大、と密教では考えています。 ・地(固いもの)、大地のように、一切のよりどころ・水(流れるもの)水のように、清涼で悩熱を去る・火(エネルギー)火のように、無知の薪を焼...
私家版・般若心経開題
『般若心経』とは、どんなお経か。「大般若波羅蜜多心経といっぱ、即ち是れ、 大般若菩薩の大心真言三摩地法門なり」と『般若心経秘鍵』にあります。般若菩薩の悟りの境界を説いたもの。般若菩薩は、般若経典類の本尊で、智慧を本来の誓いとする。誰でも、悟...
無と空
無は、何も存在しないこともしくは、無が存在すること。 無は有の反対、と考えた場合、そこには有と無の対立があり、迷いが生じる可能性があります。 無は非有ではなく、有無どちらもない、その境目がない、大空の中に雲と太陽があるように、有も無も一緒に...
”ひとつ”と”いっぱい”
世界にはこのふたつがあります。 見るもの聞くもの嗅ぐもの食べるもの触れるものは、いっぱいあります。感じること、思うこと、計らうこと、心にとめおくことも、いっぱい、無限にあります。 それら全部を宇宙と観れば、ひとつになります。世界には、それら...
沐浴で煩悩を消す
早朝、沐浴をします。 ヘルマン・相原さんの『陰陽と酸・アルカリ』に、「アルカリは精神活動を刺激します。 つまりアルカリの状態だとよく考え、決断力が強くなります」「冷たいシャワーはアルカリ体質にして・・・。」とあります。 つまり、水を浴びるこ...