高木 訷元先生の
『法身の生態系』を読み直して、心満ち足りました。
『声字実相義』に、
「六塵悉く文字なり」とあります。
六塵は、
色・声・香・味・触・法。
見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触れる・考えるの六つは、
凡人には、
心を汚し迷いを引き起こすものではあるけれど、
達人から見れば、
それらはみな(仏の)文字である、
つまり、認識する環境そのものが(仏の)文字である、
ということ。
先生は、
世界はぎっしりと書き込まれた文字の空間
あらゆる事象は、言葉の書き込み
自然の森羅万象はすべて情報の構成物
と書いています。
これを受け取ることができるか、できないか、
で人生はずいぶんと変わるでしょう。
『秘蔵宝鑰』第七覚心不生心の冒頭に、
「ひろびろとして、しずかなる虚空の中に、
あらゆる万物の形象を含み、
澄みたたえたる大海の一つの水の中に、
百千無量の品類をおさめている」
とあります。
このように、
世界は大日如来(真実)の言葉で満ちている、
その言葉によって、
存在界のすべてが展開します。
虚空も大海も、
自心も、
大日の言葉で満たされた宝石箱のようなもの。