1980年夏、18歳。
父親の車を運転し、
いろは坂を上り、中禅寺湖を過ぎて、
戦場ヶ原の西、小田代ヶ原へ。
あのころは自家用車で草原まで入れました。
ミズナラの林、シラカンバの木。
美しい草、湿地。
じっとしていると、
霞がかかります。
それがだんだん青くなる。
青い世界に、
鳥と虫と他にも見えないいのちと。
青は忍耐の色、
よりどころ、始まり、終わりのシンボル。
音が無い、
見るもの、聞くものがなくなり、
心が無くなるような感じ。
何かが消えて、
何かが生まれる。
仏教を知る前には、
そのような体験がありました。
本当の感動。
仏教を知ってからは、
何もない。