密教にもいろいろありますが、
ここでは真言密教、真言宗の所作。
真言宗は真言を唱える宗派といってもいい。
真言は mantraの訳で、
『梵和大辞典』には、
思想、祈り、賛歌、
漢訳で言、語言、言語、辞、言辞
mantṛ 考える人
とあります。
真言は思考するため、観想するための道具。
仏の名、仏の誓いを唱えます。
好きな人の名を呼ぶように。
お母さん、お母さん、お母さん・・・
〇〇ちゃん、〇〇ちゃん、〇〇ちゃん・・・
おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん
oṃ amogha vairocana mahā-mudrā maṇi-padma-jvāla pravartaya hūṃ
オーン、不空なるヴァイローチャナよ、大印を有する者よ、宝珠よ、蓮華よ、光明を放ち給え、
フーン。
あびらうんけん
a vī ra hūṃ khaṃ
おん あ そわか
oṃ a svāhā
諸仏に、宇宙に、あなたに帰命します
南無大師遍照金剛
声に出したり、
心の中で唱えたり。
仏間仏前道場で、
本尊を前に唱えるのが練習。
自分の口から出た真言が、
本尊の足から入って心へ。
本尊の口から出た真言が、
私の頭頂から入って心へ、
ぐるぐる回る。
だんだんそれになる、心が、身体が。
そんな感じ。
本番は、
朝起きて唱える。
シャワーを浴びて唱える。
顔を洗って唱える。
ご飯を食べる前、
食べた後に唱える。
歩きながら、
車窓を見ながら、
唱える。
たくさんたくさん唱えます。
好きな人の名を呼ぶように。
100万遍くらい唱えると、
心に混じり気が無くなり、
不動の心へ近づきます。
私と私以外の仕切りが無くなります。
口から出るのは全部真言。
聞こえるものも全部真言。
そうして仏になる。
世界は仏の現われです。
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