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大日経散策 2

仏教と密教

すべては、
原因と条件によって生じるものであるから、
自分の力で現れたのではないから、
それ自体、空である。
実体はない、
仮である、
ナンチャッテである、
消えてなくなるもの。

あらゆる存在するものは心の表れにすぎない。

心と存在するものはひとつでもなく、
異なったものでもない。

そんな風に観想します。

達人の心は、
すべてのものを分けないから、
判断するとか判断しないという立場を越えています。

大地は、あらゆるもののよりどころ。
達人の心もそう。

水は、すべてを潤し、いのちを支えます、
心もそのように、
潤し、熱悩を冷まします。

火は、なんでも焼き尽くすように、
心は、迷い苦しみを焼く尽くします。

風は、すべての塵を吹き飛ばします。
心も迷い苦しみを吹き飛ばします。

それで、
私は、
すべては本来的に不生であること。
つまり、
万物が無限であること、
または、万物はもともと存在していて、新たに生じたものではない、

不生だから、
言葉で表現できない

生じないから、
罪過から解放されている、

原因と条件とに束縛されない、

そして、
空の智慧が大空に等しく
無差別無染無着である、

区別しきりがなく、ひとつ
と観察します。

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