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八不の利刀 事実を知る

仏教と密教

『般若心経秘鍵』の冒頭は気持ちがいい。

悟りとは何か
どこにあるのか
どうすれば得られるのか
次々と説かれます。

「文殊の利剣は諸戯を絶つ」
文殊菩薩が持っている利剣(研ぎ澄まされた智慧の象徴)は、
あらゆる迷い・戯言を断ち切る。
研ぎ澄まされた智慧とは、
全てが無限で平等であると観じること。

「無辺の生死何んが能く断つ。唯だ禅那と正思惟有るのみ」
いつまでも続く迷いは、
深い落ち着きと、
正しい考えを修行することによって
断ち切ることがでできる。

「夫れ仏法遥に非らず、心中にして即ち近し」
仏の教えはみな私の中にある。

「真如外に非らず、身を棄てて何くんか求めん」
真理を悟るものは自分自身である。

「迷悟我れに在れば、発心すれば即ち至る」
迷いも悟りも他人ごとではない。
自分自身の問題である。


「明暗他に非ざれば、信修すれば忽に証ず」
世界は自分の心のありかたによって、
忽ちにそのすがたを改めるものである。

「哀れなる哉、哀れなる哉、長眠の子、苦しい哉、痛い哉、狂酔の人、
 痛狂は酔わざるを笑い、酷睡は覚者を嘲る」

酒に酔った者が酒を飲まないものを笑い、
覚めているものを眠っている者が嘲るのは、
何とも哀れに気の毒なことである。
(訳は『弘法大師聖語撰抄』参考)

『秘蔵宝鑰巻下』の
「八不の利刀は戯論を断つ」
を中川先生は、

一切のものはすべて
生じたものでもなければ滅することもなく
無くなるものでもなければ、
永久に存在するものでもない。
万物は同一でもなく異なったものでもない。
どこかへ行ってしまうものでもなければ、
何処から来たというものでもない。
この事実を悟ることができれば、
あらゆる迷いを断ち切ることができる

と訳しています。(上記撰抄)

迷い苦しみ悩みの中で
そうな風に思うな、事実を見ろ。
こだわるな、比べるな。
とにかくそう思うな。

不生・不滅・不断・不常・不一・不異・不去・不来の真実を観る。

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