ご本尊さまをお迎えして供養し、
心ゆくまで拝んだら、
お帰りになる仏さまを、
お送りします。
その時の作法が撥遣。
本来は、
心の中の道場に、
心の中の本所から本尊が来て、
拝んだ後に、
その自心内の仏が、
心内の本土に還る、
ということ。
仏さまをお送りする作法なので、
仏壇、位牌、お墓などの魂抜きも、
この作法で行われます。
で、
この撥遣作法に唱える真言が
oṃ vajra-mokṣa muḥ
mokṣaも muḥも解脱のことです。
金剛解脱尊と訳すこともあります。
解脱(迷いからの解放)
つまり悟りと、
奉送、お送りする作法が同じ。
解脱・悟りとは
ありがとうございました。楽しかったです
また、お越し下しい、
はい、さようなら
部屋へ還って休みましょう、
ということなのかな。
『秘蔵記』50には、
「解界に華を投ぐるは、仏位はこれ常楽我浄なり
是れ即ち解脱の 当に観想すべし
我覚心の華を以て解脱地に致すと
是の観を作すと与に華を投げて
諸仏と共に還って
法界宮に入住する これを解界という」
とあります。