パーンダラヴァーシニーPāṇḍara-vāsinīに
白処尊菩薩と白衣観音の訳があります。
『梵和辞典』を引くと、
pāṇḍara は、
白、黄
vāsin は、
1,を着た
2,住する、暮らす
なので、
白衣を着たもの
または
白き処に住するもの
と訳す。
この白は、
自心である浄菩提心
『大日経疏』には
白とは仏の境界より生じる菩提心を指す
この菩提心たる白処に住するなら諸仏を生み出すので、
この尊は観音の母、蓮華部の主である
とあります。
![](https://komezounoie.net/wp-content/uploads/2022/05/KIMG2723-1-851x1024.jpg)
後期密教の仏典『チベット死者の書』に、
(存在本来の姿の中有・第三の光明の体験)
「四日目には、火の元素(火大)からできている浄化の働きをする赤色の光明が現れるであろう。
その時に、西方の赤色のスクァーヴァティーという安楽国から、
アミターバ如来が赤色の身体をして、
手には蓮華を以って孔雀の座に坐し、
女尊パーンダラヴァーシニーと接吻した姿で現れてくるであろう」
(『チベット死者の書』ちくま学芸文庫)
とある。
空性の智慧と
慈悲の方便が一致した姿。
赤色の光は、妙観察智
この光は阿弥陀・白衣両尊の心臓から発して、
あなたの心臓めがけ、さしてきます
智慧が菩提心へ。
普段から、
見たり聞いたり嗅いだり味わったり触れたりしたことを、
心の中で、正確に思い浮かべます。
そして、
すべての違いを観察し、分析し、
慈悲の行いにつなげます。