密教の拝む作法では、
・懺悔反省
・自心の観察
・回向
がワンセット。
回向は、
自分と自分以外すべてが悟りを開きますように、
と拝みます。
自分が拝めば、
その善業の報いは自分に還りますが、
自他平等、我即法界
なので、他へも廻るのでしょう。
至心廻向
懺悔随喜勧請福 願我不失菩提心
諸仏菩薩妙衆中 常為善友不厭捨
離於八難生無難 宿命住智荘厳身
遠離愚迷具悲智 悉能満足波羅蜜
富楽豊饒生勝族 眷属広多恒熾盛
四無擬弁十自在 六通諸禅悉円満
如金剛幢及普賢 願讃回向亦如是
帰命頂礼大悲毘慮遮那仏
『和文経典』では、
懺悔その他の功徳もて
われとこしえに はげまなん
あらゆるほとけ 菩薩たち
善き友たちに まもられて
さわりなく世に 生まれゆき
きよけきこころ みがかなん
まよいをはなれ 悲智を具し
すくいのわざを 身につけて
仏の家の ひととなり
わが子の眷属 たすけなん
あらゆる言葉 さわりなく
不思議のちから 限りなし
むかし聖者の よせしごと
それらをともに 回向せん
大悲 にもゆる みひかりの
ほとけを礼し たてまつる