真言宗で唱えるポピュラーなものに五大願(ごだいがん)があります。
衆生無辺誓願度(しゅじょう むへん せいがんど)
福智無辺誓願集(ふくち むへん せいがんしゅう)
法門無辺誓願学(ほうもん むへん せいがんがく)
如来無辺誓願事(にょらい むへん せいがんじ)
菩提無上誓願証(ぼだい むじょう せいがんしょう)
密教の目的は即身成仏で、
それは如来の智慧(五智)を証得することなので、
五大願も五智を得るため願い。
いのちあるものは、無量無数だけれど、誓って救うことを願うのは、
鏡のようにすべてを映し出す、楽しい生活の智慧(正しく見る力)を得ること。
良い行いはとても多いけれど、誓って一身に集めようと願うのは、
様々な隔てを無くす、クリエイティブな智慧(うるおいを持つ力)を。
教えはたくさんあるけれど、誓って学ぼうと願うのは、
妙なる見極めの智慧(分析力)を。
如来は無辺だけれど、誓って供養しますと願うのは、
身体を使って技をなす智慧(行動力)を。
悟りは無上だけれど、誓ってそこへ到達しようと願うのは、
本来内蔵しているいのちの、ありのままの智慧を。
これは、虚空のような自性清浄心を知る智慧です。