虚空はサンスクリット語・アーカーシャ(Ākāśa)の漢訳、
意味は、
何も妨げるものがなく、すべてが存在する場所。
大空と考えて良いでしょう。
虚空・大空のように、
一切を包み抱き、
仕切り執着差別色形もない本源的なもの、
それが僕らの元々の心、迷う前の心、
汚れても洗濯してきれいになった服のような心、
自性清浄心といいます。
『文殊師利普越三昧経』には、
「心は清浄にして、また垢染無く、また浄無しとは、
心は此れに在らず、また、彼に在らず、
異処に在らず、猶し虚空の如し」
とあります。
心は清浄であって、染とか浄とかを越えている、
虚空の如きである、と。
空を見上げるたびに、
ああ、心とはこういうものだ、
と思えば楽しい。