『蓮華部心念誦儀軌』に、
諸法の性は皆自心に由る
迷いおろかさ、自他の隔たり、
身体、感じ、思い、計らい、識別
感覚器官と感覚能力、
それらはすべて、
幻、陽炎、蜃気楼、空谷の響きのようなもの、
先っぽに火のついた縄を、
勢いよく回すと見える火の輪のように、
実体のないもの。
このように、
無いものを有ると錯覚せず、
自心の奥底をよくよく観察し、
そこに菩提心を観る。
『菩提心論』には、
その時、
寂静平安の心が現れ、
本尊の姿を成就することができる、
とにあります。
自分と仏とを隔てる微細の迷いを除くために拝んで、
つまり、
凡聖不二、自他無分別を観じて、
凡夫の肉身のままに仏位の悟りに入る、
と云う。