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食時作法・二龍呪願

仏教と密教

ごちそうさま、の後、
食時作法で最後に唱えるのが、
二龍呪願。

 所為布施者しょいふせしゃ 
 必獲其義利ひつぎゃくごぎり 
 若為楽故施にゃくいらっこせ 
 後必得安楽ごひっとくあんらく
 菩薩之福報ぼさっしふくほう 
 無盡若虚空むじんにゃっこくう
 施獲如是果せぎゃくにょぜか
 増長無休息ぞうじょうむくそく
次、呪願
 難陀鄥婆なんだうば  難陀竜王なんだりゅうおう 
 令捨悪道りょうしゃあくどう 生善趣中しょうぜんしゅちゅう

(食を)布施する人は
必ずその功徳がある。
布施は相手に安楽を与えるから、
自分も後で安楽を得られる。
だから、
常に利他の布施をする菩薩の福報は、
虚空の如く尽きることがない。

布施行によって、
そのような果報が得られつづけると、
福善はますます増え、休息することが無い。

二龍が畜生道にあって
毒気を吐くという悪業を捨て、
善き世界に生まれますように



須弥山下の大海に住んでいた難陀龍王と鄥婆難陀龍王には、
八万四千の龍の眷属があり、
四宝でできた龍宮に住み、
金翅鳥(龍を食べる)にも害されることもなく、
日々、うまいものに囲まれていました。

この二龍王は、
毎日三度毒気を吐き、
周囲の鳥獣をみな死なせてしまいます。

この毒に苦しめられる修行者もいました。

お釈迦さまは、
二龍王を改心させるために、弟子の目連を向かわせます。

目連は、大龍となって調伏し、仏の戒めを授けます。

二龍王は、
飯食後、施食の福徳を呪願する時、
我が名を称えて祈り、
悪趣を脱し善趣に生ずることを祈ってくれるように頼みます。

だれが、なぜ、
この龍(畜生道)になったのか。

昔々ある国に、
難陀と鄥婆難陀という兄弟の大臣がいました。
二人は善いことも悪いこともして、
王を助け、国を支えました。

国を治めるには善事のみでは、
人民を指導することができない
と考えていました。

また、この二大臣は
大きな寺を建て、四方から来る修行者に施しました。

そんなわけで、
悪いことをしたから龍の姿になり
善いこともしたから豊かな衣食住があり、
弟子も大勢になりました。


二龍は執着から離れることを、
悟りを願ったのでしょう。

おそらく、
龍族の人なんでしょうね。
それがいろいろあって、
仏教守護の善神になりました。

『毘奈耶』44
『根本説一切有部尼陀那目得迦』1

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