『観音経』には、
「念彼観音力」
という言葉が13回、説かれます。
「彼の観音の力を念ずれば」
例えば、
假使興害意
推落大火坑
念彼観音力
火坑変成池
悪意によって、
大きな火の穴に落とされても、
彼の観音の力を念ずれば、
火の穴は池になる。
そのほか、
海でおぼれても、
観音力を念じれば助かる。
大きな山から落ちても、
盗賊から切られそうになっても、
権力の迫害にあっても、
自由を奪われても、
毒薬を飲まされそうになっても、
凶悪な鬼や獣に取り囲まれても、
大雨に襲われても、
恨みに捕まっても、
観音力を念じれば助かる。
観音さまが助けてくれる、
そういうこともあるかもしれない、
観音さまのような人が手を差し伸べてくれる。
観音さまを拝むというのは
観音さまに近づく、
自心の中に観音さまがある、
観音さまになる。
そんな感じ。
観音さまになれば、
仏の（ような）行いをして、
仏の言葉を話し、
仏の思いになります。
そうすれば、
苦厄から離れます。
そういう思いがなくなる。
観音さまはどこかにいるのではなく
自心の中にある。
これは、
大日さん、お不動さん、お薬師さん、お地蔵さん、
みな同じ。
それと不二になる。
そして、
宇宙自然や他人の力添えに出会い、
自分で解決できます。
ところで、
「念彼観音力」は総格数52。
生命力あふれ、
先見の明を持つ大吉数。
だから、
困難を克服します。
なので、
唱えるだけでもいいかな、
『念彼観音力』
ちなみに、
『南無大師遍照金剛』は81。
究極・最大の吉数。
唱えて、
お大師さんの向こうに大日を観ます。
光明を。
