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観想するのは、あそこ

仏教と密教

そして、

『即身義』にある大日経から引用した偈には、
「真言者円壇をまず自体に置け
 足より臍に至るまで大金剛輪を成し
 此れより心に至るまで当に水輪を思惟すべし
 水輪の上に火輪あり火輪の上に風輪あり」

「謂く、金剛輪とは阿字なり。阿字は即ち地なり」
とあります。

つまり、
身体の一番下に、基礎土台となる地大を観想し、
それはa(阿)字であり、本不生の象徴。
身体の最下の脚部は、骨や筋肉だから地大とシンボライズし、
具体的には、
腰から下に、金色の立方体を観想します。

しかし、
足より臍に至るまで、
とは、他の精神集中場所である、
臍・心臓・額・頂といったピンポイントとは、どう違うのだろうか。

『大日経』布字門に、
そのあたりを観想する場所と梵字は、
股にṭha字、長養の義
男根にya字(yāna)、一切乗不可得の義
膀胱にta字(tathatā)、真如不可得の義
があります。

このyaとtaが地大のa字、
と考えてよいでしょう。

その他、地大や阿字を観想する場所について、
『破地獄儀軌』では、腰より足、
『秘蔵記』では、腰下、
『大日経』(秘密曼荼羅品)では、足から腰、
『密教辞典』では、膝輪、
『五字略頌』では、腰下、
『大日経』(持誦法則品第四)では下體、
などとあり、
僕は大学の授業で、
五輪観(五部厳身観)で腰、と教わりました。

密教の精神集中と似ている
「ヨーガクンダリニーウパニシャッド」では、
阿字・地大の場所を
・肛門(肛門とリンガの間)
・リンガ(性器)
としており、
『宗教経験の世界』(本山博)では、
仙骨尾骶骨神経叢としています。

密教瞑想には、
真言を重視し、
光明の印象を強く感じる金剛頂経系と、
身体を五大(宇宙法界)と観じる大日経系があります。

五大(地水火風空)を身体の下から
腰腹心額頂と感じる瞑想法は、
我は則ち五大(万物の本体)であり、
五大を現すア・ビ・ラ・ウン・ケンの梵字であり、
大日如来であり、法界である、
ということ。

その中で、
地大を瞑想する場所が、
脚部や腰などという広い範囲なのか、
性器や膀胱や股などのスポットなのか、
とても興味深い点です。
そこは本不生、
存在(私)とは何か、を感得するところですから。

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